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アコーディアがスポンサーで、賛成額率は62.88%
会員の再建を考える会では3日に更生手続き取下げ
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スカイウェイCC(18ホール、千葉県成田市)を経営する㈱スカイウェイカントリー倶楽部の債権者集会が9月2日東京地裁で開かれ、賛成多数によりアコーディア・グループをスポンサーとする民事再生計画案が可決し、即日東京地裁は認可決定を下した。
申請代理人の樋口收弁護士(敬和綜合法律事務所、東京都港区、03-3560-5051)他によると、議決権者676名中、賛成したのは457名で賛成者率は67.6%にのぼり、また再生債権額に占める賛成者の比率は62.88%となった。これで再生法の可決要件である人数・金額の過半数を獲得した。
㈱スカイウェイカントリー倶楽部(坂本巖社長、本社=コース、資本金7500万円)は今年3月31日、民事再生法の適用を申請。ゴルフ場運営大手の㈱アコーディア・ゴルフとスポンサー契約を結んだことが発表された。
この発表に対して個人中心に会員が反発、4月17日に都内で会員集会を開き、「スカイウェイCCの再建を考える会」を発足、会社更生手続きを利用した会員主導での再建を目指して、賛同者を集める活動を開始した。
これら会員の動きに対して㈱スカイウェイカントリー倶楽部の坂本巖社長は、Q&A方式で申立理由を説明した他、高級路線での運営や40%超の弁済率を予定と明らかにした。
それでも再建を考える会では、会員主導での再建に過半数が賛同したとして6月25日に㈱スカイウェイCCの会社更生法適用を申請し、対立が本格化した。
会社側の再生手続きは7月7日付けで付議決定が出て、会員に再生計画案が配布されたが、弁済率は50%を上回る高率で、会社側も再生案の賛同者集めに躍起となり、会社更生手続きの8部からは調査命令も出る状況となった(更生手続きでの開始決定は出されなかった)。
こうして9月2日を迎えたが、当初会員主導に賛成していた会員のうち150名以上が会社の再生案に賛同した模様で、「再建を考える会」では翌3日、会員による再建をあきらめ会社更生手続きを取り下げた。
これにより、㈱スカイウェイCCは官報公告1ヵ月後に再生計画が認可決定確定となる見込みとなった。
同社の再生計画案は①コース名は現名称のままで、ハイエンドゴルフ場として運営し、アコーディア・ブランドは使用しない。②会員への弁済は「債権額から10万円を控除した額の50%+10万円」(例えば額面200万円の場合は105万円)で、退会の際に一括返還―等となっている。
スポンサー契約している㈱アコーディア・ゴルフとしては、「結果次第では今後のM&Aに影響しかねない」と危機感を持っていただけに今後の弾みにもなるようだ。
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